すらすら租税法研究ノート。

租税法に関する勉強と思考を書きます。

独学者のための租税法研究入門。(その5 雑誌紹介編①)

その5です。


京都大学の租税法学者たちの紹介は少々、難しい本ばかりでしたので、今日は時事的な判例紹介などもある租税法の雑誌を紹介いたします。


租税研究
公益社団法人 日本租税研究協会|出版物
シャウプ勧告に基づいて設立された公益社団法人日本租税研究協会の月刊誌です。論文ではなく、会員向けの講演録などが収録されており、時事的な論点を知るには最適です。
残念ながら会員限定配付で市販されていませんが、大きめの図書館にはあるのではないかと。
私の近くには置いてある図書館が無いので、個人会員で加入しました(泣
購読会員は年3万円ですが、過去15年くらいの全記事がPDFで読めます。
また、年に1回租税研究大会に無料参加でき、租税法学者たちの報告・討論を聴講することができます。今年は岡村教授らの国際課税などで、たいへん興味深く聴けました。


税研
出版物 | 公益財団法人日本税務研究センター
似た名前ですが、公益財団法人日本税務研究センターの隔月刊誌です。こちらは専門度合いがやや易しめで、税務実務的な記事もありますが、岡村教授などの連載も有ります。
こちらも市販されておらず、会員限定・・以下同文。
私の近くには置いてある図書館が無いので、賛助会員1万5千円で以下同じ。
こちらは過去記事は創刊号から全てPDFで閲覧できます。


税法学

税法学 第571号(2014年5月)

税法学 第571号(2014年5月)

半年に1回しかでないのですが、京都大学周辺の租税法学者を中心にわりと硬派な論文が多いです。値段が高くてすぐ品切れになることと、所蔵している図書館が少なく、なかなか読めないのが残念です。


あとチェックすべきなのはジュリスト(月刊、判例記事も早い)、税務弘報(月刊、税務実務記事中心ですが一流どころも多いですが、たまに困ったおじいさんの記事も載るので注意)、税経通信(同)です。酒井克彦教授らがよく執筆している「月刊税務事例」(これも近くにない)。


法学協会雑誌。
東京大学法学部の学会誌です。
法学協会雑誌 | 研究活動 | 東京大学法学部・大学院法学政治学研究科
法学部がある大学なら電子購読できますが、私のところには無いので紙でコピー依頼しています。つらい。


法学論叢。
京都大学法学部の学会誌です。
CiNii Articles 検索 -  法学論叢 岡村忠生
法学部のある大学なら電子購読以下同文。つらい。


民商法雑誌。租税法裁判の判例批評がたまに載ります。
民商法雑誌 | 有斐閣
法学部のある大学なら以下同文。つらい。


こうしてみると自弁ばっかりで図書館にぜんぜん無い環境でよく研究しているなあ、という感想です。


研究費くださいお願いします(切実