独学者のための租税法研究入門。(その6 判例学習編)
第6回です。
租税法研究にあたりまして、判例の学習は必須です。
大島訴訟(サラリーマン税金訴訟)など、租税法の合憲性にまで踏み込んだ重要な判決文は、繰り返し読み込んで司法の考え方を学びたいところです。
租税判例の学習書としてはいろいろ出ております。
いちばん有名なのはこちら「租税判例百選(第5版)」ですが、2011年出版で少々古くなっており、改定を望みたいところです。
- 作者: 水野忠恒,中里実,佐藤英明,増井良啓,渋谷雅弘
- 出版社/メーカー: 有斐閣
- 発売日: 2011/12/19
- メディア: ムック
- クリック: 7回
- この商品を含むブログ (2件) を見る
小冊子ですので、「こういう事件があったんだな」と把握するのには最適かと。
分厚い演習書としては金子宏名誉教授とその門下の租税法学者らによるこちら。
- 作者: 金子宏,佐藤英明,増井良啓,渋谷雅弘
- 出版社/メーカー: 弘文堂
- 発売日: 2013/09/26
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログを見る
ただ、設問の解答は本書中には書かれていないので、指導教員がいない場合はなかなか厳しいです。
ゼミ形式で同水準の方々で議論できればなお良いのですが・・
判例評釈の検索方法ですが・・
旬刊の判例時報に1カ月に1回に判例評論が付きますが、サイニィでこのように検索できます。
CiNii Articles 検索 - 判例時報 税
検索画面に「判例時報 税」と入れると、このように租税法に関連した判例評釈がでてきます。
同様に、ジュリストですと・・CiNii Articles 検索 - ジュリスト 税
このように、めぼしい法律雑誌で検索していくと、たくさんの租税判例がでてきます。
あとはひたすら図書館へ通いつめてコピーをとって、読む!
時間もかかりますが、あきらめず反復学習すると、だんだん租税法の考え方が蓄積されていくのです・・