すらすら租税法研究ノート。

租税法に関する勉強と思考を書きます。

財政学

資本を保護せよ。

資本は、利潤を生み出す「元手」であり、無くならない限り再投資されて次々と新しい利潤をもたらしてくれます。 一方、同じ生産要素である「労働」は一日の仕事で疲れ果てても、食事をして休息して睡眠を取れば、再び活動できるようになります。第二次大戦後…

部分的な中立性に価値はあるか?

課税自体は民間から政府への所得移転に過ぎず、何ら新しい価値を生み出すものではありません。 課税による機会コストは、課税がなければ創出されていただろう付加価値を損なう逸失利益(超過負担)のことになります。租税原則「公平・中立・簡素」のうち、中…

金融仲介業への付加価値税課税の可能性。(思考中)

銀行業に代表される金融仲介業が生み出す審査・モニタリング・金融サービスなどの付加価値は、「金利」の中におり込まれてしまい、明示されません。 そのため、GDPの計算においても測定されてきませんでした。日本における金融仲介業が生み出す「付加価値」…

個別消費税と一般消費税。

酒税・たばこ税・ガソリン税、あるいは廃止された物品税など、 個別消費税を財政学の視点から支える論点は、3つあります。①贅沢品に対する重課。 垂直的公平(負担能力がある者には重く税を課する)という視点から、贅沢品に対する重課が正当化されます。 …